MEMOIR
Eol Prou LW-L C8-1星系にHayabusa Landingが落成。同港は旅客産業を主としており、周囲の星系から観光客の誘致が始まった。
決して日が沈む事が無く、恒星の傾きに応じてその姿を七色に変える港が見どころであると評価されている。
嗜好品や貴金属の輸入も盛んであり、これらは加工され土産物として販売された。
Eol Prou LW-L C8-1星系がAmatsuboshi星系と改名。
旅客産業で力を蓄えたTPCはKojeara星系へ進出を果たし、急速に影響力を伸ばす。
短期間で急成長したTPCに対し、当時のKojeara星系の管理組織であったJunkyard Dogs社は快く思わず、同組織の率いる治安維持部隊によるTPC所属船への明らかな嫌がらせ目的の検問が多発。両組織間の対立が深まる。
21日、そう遠くない内に武力衝突が起こり得る事は容易に予想された為、戦力に劣るTPCは協力関係にあるバブルのパイロットらに支援を要請。多数の個人パイロットやWitchhaul星系を拠点とするInterstellar Line社がこれに応え、支援パイロット艦隊としてColoniaを目指して出発。
22日標準時未明、Kojeara星系でTPCの自衛部隊とJunkyard Dogsの治安維持部隊の間で武力衝突が発生。双方に溜まっていたフラストレーションが燃料となり戦闘が激化するまでに時間はかからず、同星系内の複数個所へ戦地が飛び火した。(第一次Kojeara戦争)
22日標準時午前、Junkyard Dogsが「開拓本部の委託による開拓地拡大を名目に傭兵及び資源の大規模募集」を発表。
3303年6月23日-CGニュース:Colonia Expansion Initiative
22日標準時午後、開拓地拡大事業が開拓者にとっての本分であることや、「開拓本部の委託」というお墨付きまで付いていることから、TPCは事業への参画を決定。同時に発生した武力衝突に対する停戦の意思を表明。その意思の証明として、現地部隊へ攻撃は反撃の範囲に留め、可能であれば撤退するよう指示、さらにバブルから到着した支援パイロット艦隊を紛争ではなく開拓地拡大事業へ向かわせる事を明言。
23日、バブルからの支援パイロット艦隊の先遣隊が到着し、明言通り開拓地拡大事業へ加わる。
しかし、紛争の停戦については1日経ってもJunkyard Dogs社側からの返答はなく、攻撃も続行されたため撤退も適わず、一方で紛争を戦いながら、もう一方でその相手の事業に協力するという奇妙な状況が続く。
25日標準時午前、Junkyard Dogs社が各紛争地帯へ大規模な増援部隊を投入。増援に消極的な姿勢であったTPCは数時間の間に甚大な損害を出す事となった。
25日標準時午後、バブルからの支援パイロット部隊の本隊が到着。このタイミングでJunkyard Dogs社が突如停戦に合意。
26日、両軍が紛争地域からの撤退完了が確認される。
TPCは強い不満を抱きながらも、開拓地拡大事業への更なる貢献を表明。
29日、開拓地拡大事業の取り組みが終了。
終わってみれば、資源の供給と輸送隊の護衛の両取り組みにおいて最も成果を挙げていたのはTPCに関係するパイロット達であった。
TPCにとって苦い経験となったこの一連の出来事は、後の政治判断に強い影響を与える事となる。
21日未明、約1ヵ月に渡って停戦状態にあった両軍間に発砲事件が発生。双方が被害を主張し、第二次Kojeara戦争へと繋がった。
先月の大規模キャンペーンによりJunkyard Dogs社の財政に相応の負担がかかっていた事に加え、バブルから参戦した精鋭揃いの支援パイロット部隊の活躍により、開戦から僅か数時間で大勢が決することとなった。数で勝っていたはずのJunkyard Dogs社側の部隊は敗走を重ね、3日にはTPC側がTolagarf's Junkyardの包囲。
24日、双方の代表者が会談。
Junkyard Dogs社はもはや星系を管理できるような状態ではなかったことから、星系自治権とTolaGarf's Junkyardの所有権を放棄する事で合意が行われる。同日深夜、平和条約への調印が行われ終戦。
TPCへのKojeara星系及びTolaGarf's Junkyardの譲渡が正式に成立した。
戦後、TPCはJunkyard Dogsの財政悪化により退職を余儀なくされた社員全てを星系自治スタッフとして受け入れ、2度の戦争で負傷した両軍将兵および遺族を対象とした救済基金を設立。
また『我々はColoniaの精神を今一度取り戻す必要がある』とし、余程の事がない限り他星系の自治へ影響力を拡大しない事を表明した。
数ヶ月の平和はTPCに繁栄をもたらした。
Amatsuboshi本部が旅客事業にまい進する一方、Kojeara支部では精錬やパーツ製作、果ては造船事業までが行われた。
他勢力の仲裁に治安部隊が乗り出す事こそあったもののTPC自体に大きな戦争はなかった事も大きい。
そうした事情から、一般開拓者の中にも『開拓成金』と揶揄されるような有力者達が出現した。
またKojeara戦争の戦訓からTPC防衛部隊にも大きく予算が与えられ、バブルから輸入された最高峰の装備が配備された。
一方この頃バブルでのThargoid騒動が本格化。多くの開拓者がバブルへと帰還する事となり、Coloniaの空洞化が問題視された。
TPC内部でもこの機に乗じて勢力を拡大すべきだという急進派が拡大。彼らは開拓成金を中心とし、事業拡大を望んでいた。
しかし人員確保に問題を抱えているのはTPCも同様であり、この政策は絵に描いた餅であるとの意見が主流であったものの最終的に拡大が可決される。
同時期、The Namelessを名乗る海賊が手薄になったColoniaを襲撃。
Colonia Councilから救援要請が出され、各地から平和維持部隊が投入される。
TPCはバブルの友好勢力(Kojeara戦争でも大きな戦果を挙げた彼らである)と連合部隊を編成。
この連合部隊は大きな成果を挙げ、Colonia Councilからも感状が発給された。
一連の戦闘で最も多く敵機を撃墜した10名のエース達には特別褒賞が与えられたが、うち7名がこの連合部隊所属だったほどである。
Colonia Councilの公式発表によると「十数名に過ぎないはずの彼らの戦果は全体の3分の1を占めていた」との事であった。